【お守り】えっ、お参りの前に買うの!?
お守りは、参拝の前? 後?
お守りにまつわる疑問→しつこく調べてみました!
本殿へ参拝する前にお守りを買う、という人を見かけました(@_@)
神社が好きで、歩いていて目に入ると、ついつい立ち寄ってしまいます。
この間はオバのお使いで赤坂に行って、帰り道に日枝神社を見つけたのでお参りしてきました。
神社にも相性のようなものがある気がする……。
子どもの頃からいろいろ神社をお参りしてきて、そんなふうに考えるようになりました。
赤坂日枝神社は、心がまるまる洗われるような清々しい気持ちになって、
めちゃめちゃ相性ピッタリかも~(≧▽≦)
なんてニマニマしながら(←不気味💦)歩いてました。
そんな時です、お守りにまつわる
「えっ!?知らなかった―」
という話が聞こえてきたのは――。
↓↓↓
※お守りは、買うのではなく、受ける、授かる、拝受する、賜る、分けていただく、などと言うのがよいようです。
参拝前のカップルさんの会話
↓↓↓耳ダンボで聞きました(^-^;
男「お守り、今 買うの?」
女「うん。お守り買って、それ持って
お参りしたほうがいいんだよ」
男「うそ! 初耳」←私も!
女「前、テレビでやってたの。
お守り持ってお参りすれば念が入って
その念への答えが
おみくじの結果として出てくる、
みたいな」
男「へぇ~、なるほどなあ。
いいこと聞いたわ」
私も!私も!!
と一瞬思いましたが、
しかし!
ほんとにそうだろうか? ←疑り深い私
だって、まずは、神様にご挨拶では?
そもそもお守りには、神様のご神徳が宿っている。
なので、そのお守りに願をかけたりするのは、後からでもよいのでは?
※ご神徳:神の功徳。神の人間に加える力。神威(日本国語大辞典)
ネット検索の結果
頭の中が❔でいっぱいになったので、
ググってみると―――、
参拝前にお守りを受ける説を唱えるサイトが、いくつか見つかりました。
有名な占い師さんや神社などに詳しい方々が、記述していらっしゃいます。
だいたい同じような解説をして下さっているのですが、ニュアンスが下記のように少しずつ異なります。
1⃣お守りを持ってお参りすることで、その時の自分の気持ちや神様の分身がお守りの中に入る。
2⃣お守りを握りしめながらお参りして自らの誓いを封じ込めると、よりいっそうパワーが宿る。
3⃣お守りは売り場に置かれている時は誰の物でもない。お守りを持ちながらお参りすると、念が入ってオンリーワンになる。
4⃣お守りを持ってお参りすることで、自分の願いを込めたオリジナルのお守りになり、その願い事に対する神様の返事を聞くため最後におみくじを引く。
ふむふむ。そうだったのか……。
てか、いや、待て!
もう一度、ググってみました。
サイト数でいうと、参拝後にお守りを受ける説を記述したサイトが圧勝です。
う~ん、わからん!
けっきょく結論が出ないまま帰宅。
書物で調べた結果
その夜、今までに私が集めた神社関係の書物を引っ張り出して、片っ端から目を通してみました。
参拝前にお参りを受ける説の記述はゼロ。
神社に問い合わせた結果
次の日、うちの近くの大きな神社さんに問い合わせてみました。
コト「お守りを受けるタイミングは、
作法としては参拝の前ですか?
後ですか?」
神社「こちらでは、
前とか後とか強制はしてません」
コト「どちらが間違ってるとかでは
ないということですか?」
神社「はい」
コト「じゃ、ご利益的にはどちらの方が
よいんでしょうか?」
神社「よいとかそういうことは‥‥」
コト「お参りする人の気持ちしだい
ってことですか?」
神社「そうですね」
むむむ。スッキリしない!
なんとなく奥歯に物がはさまったような回答だったし、「強制」って言葉が引っかかる
( ̄ー ̄)
強制はしないけど、ほんとは、お守りを受けるのは参拝前がよいだろう的な暗黙の見解があって、でも、神社側で断じてしまうと、特別な行事で混み合う時に人の流れが滞るなど不都合が生じるからあいまいにしているとか?
↑↑↑どこまでも疑り深い💦
小さな神社さんにも何社か問い合わせてみましたが、どこも同じような回答でした。
東京都神社庁に問い合わせた結果
あ、そっか! あるある、そういうの!
さっそく、東京都神社庁へ問い合わせたところ、下記のような回答を頂きました。
◉神社界では、お守りを参拝の前、後に授かるといった決まりはない。
◉一般的には、お守りを受けるのはお参りの後。
◉もしあるとしたら(参拝前にお守りを受けたほうがよいという話)、それぞれの神社や地域にしきたりがあるかもしれない。
※電話に応じて下さった方は、参拝前にお守りを受けるという話はご存じなかったようです。
※東京都神社庁の方をはじめ、私の問い合わせに応じて下さった方々に感謝いたします。
結論
お守りを受けるのは、お参りの前か後か――。
一般的には、お参りの後。
ただ、それぞれの神社や地域に、お参りの前がよいというようなしきたりがあるかもしれないので、気になる方は、お参りの前に各自問い合わせてみる。
「あー、スッキリ(*^_^*)」
お守り豆辞典
①数え方
一体、二体と数える。
②初穂料(はつほりょう)
お守りを受ける時に、神様に奉納するお金
※古くは、初穂(その年に初めて収穫されたお米)を神様にお供えし、豊かな稔り(みのり)に感謝を捧げていた。これに因んで初穂料と呼ぶようになった。
③お守りを複数持っても大丈夫!
お守りをいくつも持つとケンカする、というのは俗説。
複数のお守りを持つと、それぞれの神様からご加護をいただける。
④返納
一年を目安に神社へお返しする。
※境内の「古札納所」へ持っていったり、「古札納箱」へ納めたりすれば、お焚き上げしていただける。
※お守りは授かった神社へお返しするのが一番。難しい時は、他の神社に引き取ってもらってもよい。
神社で授かったお守りは神社へ。寺院で授かったお守りは寺院へお返しする。
※お守りを一年でお返しするのは、あくまで目安。願をかけたりして叶った時、叶わなかった時、また、身の安全を守っていただいた、などなにかしらの区切りがあったら、感謝の気持ちを込めてお返しする。
※参照:『神事の基礎知識』藤井正雄(講談社)/伊勢神宮参宮公式ガイドブック (講談社)/『今こそ本気の神社まいり』西邑清志(主婦の友社)/『東京の神社さんぽ』戸部民夫(エクスナレッジ)/『このお守りがすごい!』中津川昌弘(ダイヤモンド社)